Chromeがブロックする広告の種類を発表。そこから見える対策とは?

chrome

いきなり飛び出すポップアップ広告や突然上部から現れるバナー広告など、動きの多い広告を目にしたことがありませんか。

こういった広告は間違ってクリックしてしまったり、閲覧の邪魔になったりとユーザーのWebサイト閲覧環境に影響を及ぼします。

特にモバイルからWebサイトを閲覧するユーザーが増えてから、閲覧の邪魔になる広告問題が急浮上。

多くのユーザーがアドブロックといったツールを取り入れて、広告を非表示にするという事態が問題になりました。

そもそも大きくスペースをとって人目につかせたり、間違えて押しやすい場所に広告を配置したりという方法は時代に適していません。

ユーザー体験を損ねて、企業の印象を下げてしまう原因になります。

こういった動きを受けてGoogleは著しくユーザーの閲覧環境を損ねる広告の非表示に乗り出しました。

デスクトップとモバイルでどういった広告が非表示にされるかサンプルも公開しています。

このコンテンツからは、どういったWebサイトがユーザーの離脱を招いているか読み解くことができます。

今回はGoogleが公開した非表示対象の広告の紹介と、非表示にされにくい広告を紹介します。

Googleの発表

google
GoogleがChromeに広告ブロック機能を搭載する計画を公表したのは2017年6月1日(現地時間)。

ブロックされる広告は「Coalition for Better Ads」のBetter Ads Standardsに準拠していない広告です。

他のプラットフォームで配信されている広告がブロックされることはもちろん、Googleから配信している広告もブロックされます。

広告で多くの収益を上げているGoogleがこのような対策に出るのは、表示される広告をブロックするアドブロックツールが多くの消費量に取り入れられるようになったため。

近年パソコンではWebサイトを開くといきなり飛び出すポップアップ広告や、モバイルでは上からいきなり降りてきてユーザーに誤ってクリックされるバナー広告が多く見受けられます。

こういったWebサイトの広告はユーザー体験を大きく損ね、Webサイト離脱の原因に。

快適にWebサイトを閲覧したいユーザーは、広告を非表示にできるアドブロックツールを取り入れることが多くなりました。

アドブロックツールは邪魔な広告を非表示にしますが、本来見てもらえるはずだった広告も非表示にされてしまう可能性があります。

これで困るのはインターネット上で広告配信プラットフォームを運営しているGoogleです。

ユーザー体験を著しく害する広告のせいで見てもらえる広告が見てもらえなくなり、広告の収益にダメージを与えられるのです。

GoogleはChromeで悪質な広告をブロックすることで、アドブロックツールの使用率を減らし、見てもらえる広告を増やそうという狙いがあると考えられます。

著しく閲覧の邪魔になる広告が表示されなければ、ユーザーがアドブロックツールを使用する確率が減少。

広告配信で収益を上げているGoogleにとってはプラスになると予測できます。

ブロックされる広告の種類

Googleがブロックすることを予定している広告の種類ですが、Coalition for Better Adsに詳しく記載されています。

ここでは掲載された広告の種類を説明付きで紹介します。

出典 : Coalition for Better Ads「Initial Better Ads Standards: Least preferred ad experiences for desktop web and mobile web」:https://www.betterads.org/standards/

デスクトップ向けの広告

ブロックされる広告は、パソコン向けとモバイル向けのものに分けて掲載されています。まずはデスクトップ向けのブロック対象広告を紹介します。

ポップアップ広告

ポップアップ広告
出典 : Coalition for Better Ads「Ad Experience: Pop-up Ads」:https://www.betterads.org/desktop-pop-up-ad/
多くのユーザーが出会ってきたであろうポップアップ広告。Webページを開くといきなり表示されるタイプの広告です。

サイト運営者が設定した会員登録やメルマガ購読を促す内容のものが多いのも特徴です。

ページ内のメインコンテンツを全体的にブロックしてしまうため、かなり閲覧の邪魔になります。

ポップアップ広告を閉じるボタンが小さいため、間違えて広告のリンクを押してしまうこともイライラするポイントです。

音付きの自動再生動画広告

音付き動画広告
出典 : Coalition for Better Ads「Ad Experience: Auto-playing Video Ads with Sound」:https://www.betterads.org/desktop-auto-playing-video-ad-with-sound/
Webサイトを開くと自動で動画が再生されるうえに、音声が鳴り響く広告があります。

ユーザーの意思に関係なく動画が再生されるので、迷惑度でいうとかなりのもの。

うっかり外出先でサウンドをつけたままにしていて、この広告が再生されてしまったという経験者も多いのではないでしょうか。

動画なので画像の広告より動作が重いというのも問題です。Webサイトのページ情報量に加えて、重い動画が突然再生されるとブラウザが固まることもあります。

低スペックのパソコンで閲覧しているユーザーにとって、特に影響の大きい広告です。

カウントダウン付き広告

カウントダウン付き広告
出典 : Coalition for Better Ads「Ad Experience: Prestitial Ads with Countdown」:https://www.betterads.org/desktop-prestitial-ad-with-countdown/
Webページの読み込みが終わるまでに突然表示される広告でカウントダウン付きのものがあります。

カウントダウンが終了すると、広告を閉じることが可能。ユーザーのペースで広告を終了できない点がストレスの原因です。

ポップアップ広告のような形で表示されますが、広告を閉じるのに時間制限があります。

その点ではポップアップ広告よりもユーザー体験を損ね、Webページの途中離脱を引き起こす大きな原因に。

カウントダウン終了まで素直に広告を見てくれるユーザーなら広告閲覧時間が長くなるものの、実際は途中で離脱して他のWebページに移動する人がほとんどです。

長めの固定広告

長めの固定広告
出典 : Coalition for Better Ads「Ad Experience: Large Sticky Ads」:https://www.betterads.org/desktop-large-sticky-ad/
スクロールしても関係なく、画面の一部分に固定表示される広告があります。主に画面下部に横長で表示されて、画面の30%を覆ってしまうものが多いです。

Webページの表示範囲を狭めるうえに、常に目に入ってユーザーの集中を妨げます。

固定表示される広告は消す方法がないものが多いため、他の広告よりもユーザー離脱につながる可能性が確実に高くなります。

閲覧中に常に画面を埋める広告があるWebページに、ユーザーが再度訪問する確率は低いです。

アクセス数に大きく響く広告の1つではないでしょうか。

モバイル向けの広告

次に紹介するのは、モバイル向けの広告でブロックされる予定のものです。モバイル機器の普及でスマートフォンからWebサイトを閲覧するユーザーが格段に増加しました。

それに伴って、モバイル向けの広告も増加。ユーザー体験を著しく下げる広告も目立つようになっています。

ポップアップ広告

ポップアップ広告
出典 : Coalition for Better Ads「Ad Experience: Pop-up Ads」:https://www.betterads.org/mobile-pop-up-ad/
スマートフォン向けのWebサイトでも、ポップアップ広告はよく表示されます。

モバイルサイトの場合はスマートフォンからアクセスしているユーザーが大半のため、画面を連続でタップしているうちに間違って広告を開いてしまうということも。

画面の中央部分に表示されることが多いので、広告がタップされやすい位置に表示されるのが問題です。

モバイル向け広告は、間違えてクリックしてしまうということがよく起こるのでユーザーにストレスを与えます。

音付きの自動再生動画広告

音付き動画広告
出典 : Coalition for Better Ads「Ad Experience: Auto-playing Video Ads with Sound」:https://www.betterads.org/mobile-auto-playing-video-ad-with-sound/
モバイルサイトでも音付きの自動再生動画広告があります。Webページの途中で表示されて、スクロールすると突然再生されるものが多いです。

パソコンに比べてスマートフォンは公共のエリアで操作することが多いので、油断していると公共スペースで大音量の動画を再生してしまうということになりかねません。

音声付きの広告は利用者だけでなく、周りの人にも不快感を与えてしまいます。

モバイル広告はスマートフォンを使用して、どこでも閲覧する機会があるので周りに注意が必要な点がストレスポイントです。

読み込み中に表示される広告

読み込み中広告
出典 : Coalition for Better Ads「Ad Experience: Prestitial Ads」:https://www.betterads.org/mobile-prestitial-ad/
モバイルサイトの読み込み中に表示される広告です。読み込みが終了すると、「Webページの閲覧を続けるならここをクリック」のように次のアクションを求められます。

突然広告が表示されるだけでもWebページの閲覧を妨げるのに、もう一手間を要求されるのはユーザー体験を大きく下げてしまいます。

ポップアップ広告なども手動で広告を閉じる必要がありますが、Webページの読み込み中に表示されるため、広告を閲覧していると感じる時間が長いのでストレス増です。

フルスクリーンで表示される点も、圧迫感がありユーザー離脱を招くきっかけになります。

ポスティシャル広告

ポスティシャル広告
出典 : Coalition for Better Ads「Ad Experience: Postitial Ads with Countdown」:https://www.betterads.org/mobile-postitial-ad-with-countdown/
ポスティシャル広告はリンククリック後に表示される広告です。カウントダウンと共に表示されることがよくあります。

カウントダウンが終了するまでユーザーは広告を閉じることができません。

普通の広告より閲覧時間が長くなる点がストレスを感じるポイントです。

ほとんどの場合「サイトの続きを閲覧する」というようなテキストをクリックすると、広告が消えるシステムです。

パソコン向けでもカウントダウン付きの広告はありましたが、モバイルサイトは表示スペースが小さいので、カウントダウンが画面いっぱいに表示されるとより圧迫感があります。

密度が30%以上の広告

密度30%以上の広告
出典 : Coalition for Better Ads「Ad Experience: Ad Density Higher Than 30%」:https://www.betterads.org/mobile-ad-density-higher-than-30/
Webページに表示されるコンテンツの内、広告の密度が高すぎるWebページがあります。

モバイルサイトでWebページをスクロールしながら閲覧していると、テキストとテキストの間に広告がたくさん表示されることはありませんか。

Webページの広告密度が30%以上だと、今回Chromeがブロックする広告の対象になる可能性大です。

Webページに広告が占める割合が多いと、それだけでユーザーに圧迫感を与えてしまいます。

さらにモバイルサイトだと間違えてタップしてしまうことが多いため、ユーザーにストレスを与える確率が増大。

広告密度が高いWebページは見直した方がよいかもしれません。

フルスクリーンのスクロール広告

スクリーン広告
出典 : Coalition for Better Ads「Ad Experience: Full-screen Scrollover Ad」:https://www.betterads.org/mobile-full-screen-scrollover-ad/
この広告は、Webページをスクロールする途中で出現する広告です。通常、画面を下の方にスクロールしていくとどんどん表示されて、スクロールを続けることで広告が表示されなくなります。

突然フルスクリーンで表示されて邪魔なものの、スクロールすると消えるので広告を消すために特定の場所をタップする必要はありません。

しかし唐突に広告が画面に表示されて閲覧スペースが減少するので、ユーザー体験を大きく損ねることは事実です。

派手なアニメ広告

アニメ広告
出典 : Coalition for Better Ads「Ad Experience: Flashing Animated Ads」:https://www.betterads.org/mobile-flashing-animated-ad/
背景や色が数秒でパチパチと変わるアニメ広告もブロック対象となる可能性があります。

音声がなくページの一部分で表示されているだけでも、背景や色が短い時間で変わる広告はユーザーの集中力を削ぎます。

通常の画像広告と異なり、目まぐるしく画像が変わるアニメ広告はどうしても目に入ります。

短時間で激しく色や背景が変わると気持ち悪さを感じるユーザーもいるので、取り扱いに注意したい広告です。

長めの固定広告

固定広告
出典 : Coalition for Better Ads「Ad Experience: Large Sticky Ads」:https://www.betterads.org/mobile-large-sticky-ad/
パソコンでも紹介した長めの固定広告は、モバイルサイトでもよく表示されます。

画面の上部や下部に表示されて、スクロールしても消えないのでユーザー体験を損ねる原因に

。スマートフォンの画面は小さいため、表示スペースがかなり減ったように感じて圧迫感があります。

また誤タップしてしまう確率が高まるため、ユーザーにストレスを与えて離脱率増加を招きます。

画像だけでなく動画を使った固定広告もあります。

この場合、常に動画が再生されて気が散るため、Webページ閲覧の妨げに。非表示にする方法が分かりにくいのもマイナスポイントです。

ブロックされないのはユーザー体験を考えた広告

ユーザー
Chrome上でブロックされる可能性がある広告を紹介しました。

すべての条件を見てみると、ブロックされない広告というのはユーザー体験を著しく損ねない広告ということが分かります。

例えば広告の数がWebページの大半を占めていたり、突然大画面で表示されたり、音声付きで表示されたりと、コンテンツ閲覧の妨げになるものは好ましくないようです。

これまで通り、テキストとテキストの間の一部や、左右上下などいずれか一部分だけ表示される広告がブロックされる確率は低いです。

【まとめ】
アドブロックツールを使用するユーザーの増加で、インターネット広告が徐々に変化しているのを感じます。

たしかに数年前から著しく閲覧の邪魔になる広告が増えていました。

最近ではソーシャルメデイア広告の需要やコンテンツから直接集客する方法も増えています。

選択肢が増えた今、閲覧の邪魔になる広告はユーザーと企業の双方にとってプラスになることが少ないです。

Googleの対策がユーザー体験を損ねる広告の抑止力となり、ユーザーが快適に閲覧できるサイトが増加することに期待です。