2019年現在、日本では月間約2,900万人に利用されているFacebook。
2004年に誕生し、米国で2010年10月に、日本では2011年1月に公開されてから世界最大のソーシャルネットワーキングサービス(SNS)となったフェイスブックは、歳を重ねるにつれて新機能により強化され続けています。
新機能の追加は、Facebookをマーケティングに取り入れている企業のコンテンツにも影響を与え、そのときのトレンドを知り、活用することでユーザーの興味を引き、マーケティングの効果を最大限に引き出すことができます。
そんなFacebookの2019年に流行するとされているトレンドからこれからも使えるトレンドまで新・旧合わせて紹介します。
また、企業のマーケティング担当者がいま最も注目しているSNSのInstagram(インスタグラム)。こちらの活用成功事例から導入方法については「インスタグラム企業アカウントの作成・開設方法から活用成功事例」こちらで詳しくまとめているので合わせて確認してみて下さい。
【2019年最新】Facebookマーケティングトレンド
2018年から2019年現在までのFacebookの情報から、流行すると予想されているトレンドを抑えてみました。
トレンド1.中小ビジネス向けFacebook広告ツールが登場
出典 : https://www.facebook.com/business/news/giving-small-businesses-the-tools-to-succeed-on-facebook/#
2019年6月19日、Facebookは各種プラットフォームに自動広告からアポ管理、新しい動画編集ツールなどの新機能を追加しました。
この中でも特に注目なのが、「自動広告」機能。より戦略的に効果的な広告を作成できるこの機能は、Facebookのみに限らず、Instagram、Messenger、Audience Networkにも対応。
使い方も非常に簡単で、ビジネスの内容やゴールについての質問に答えるだけで最適なマーケティングプランが自動的に作成されます。
また便利な機能はこれだけに限らず、
- 広告のバージョンを6種類まで自動的に作成
- ページの情報に基づいてターゲット設定をカスタマイズ
- 成果獲得に向けた推奨予算額お知らせ機能
- 広告のパフォーマンスと改善のためのアドバイスの通知機能
さらに、ビジネス向けに無料で使うことができる「予約受付・管理」ツールの機能も拡張され、ユーザーがFacebookやInstagramからオンラインで予約を入れることができるようにもなりました。
このシステムは、メッセンジャーやショートメール機能などでリマインダーを送信するので無断キャンセルを防止することができます。
広告マネージャの動画編集ツールには、自動クロップ、トリミング、画像/テキストオーバーレイ機能が追加され、動画の加工がさらに簡単になるだけでなく、顧客を引き付ける動画作りを実現させてくれます。
Facebookを利用している中小企業は9,000万社を超えていると言われていますが、最新のトレンドを取り入れることでビジネス規模に関わらず事業発展と雇用創出に活かせるはずです。
トレンド2.Facebook外のアクティビティの管理機能
2019年5月16日、Facebookは、利用者が各自のフェイスブック外アクティビティを表示して管理するための機能をリリースすると発表しました。
これは、マーク・ザッカーバーグが2018年にアナウンスしたことからはじまった機能で、アプリやウェブサイトがFacebookに送信するデータについて、利用者に対する透明性を向上し、コントロールを強化するために開発されたようです。
この機能によって得られるメリットには、
- 透明性とコントロールの強化でビジネスの好印象効果を得られる
- 広告主がFacebookをどのように使用しているのか利用者の理解を得られる
- Facebook利用のビジネスにとって将来的にプラスの効果をもたらす
透明性と利用者によるコントロールを向上させることにより、信頼性の獲得、結果、利益の向上など企業側にプラスの効果を与えてくれます。
詳細については、「Facebook外のアクティビティの管理機能について: ビジネス向けのご案内」こちらのfacebook businessのページで確認いただけます。
トレンド3.モバイルアプリ版広告マネージャ新機能「クリエイティブツール」
出典 : https://ja-jp.facebook.com/business/news/creative-tools/
2015年からFacebookが提要しているモバイルアプリ版広告マネージャに、新機能の「クリエイティブツール」が加わりました。
クリエイティブツールを活用することで、モバイルデバイスからでも魅力的な広告コンテンツを作成することができます。
今まで広告用の画像の作成や編集に時間と手間をかけていたのが嘘かのような利便性を持ち合わせた機能です。
クリエイティブツールには以下の機能が備わっています。
- テキストオーバーレイ(画像内に文字を入れられる機能)
- 画像内のテキスト量がガイドラインを超過していないかを確認する機能
- 画像の一部を広告やページ投稿に収まるように切り取る機能
- 自由にカスタマイズできる広告テンプレート機能
- ブランドのロゴ、スタンプ図形を入れ目立たせる機能
- 色合いを調節するカラーフィルター機能
モバイルでこなせる業務が増える現代に対応した機能といえ、パソコンを開かなくても電車の中、カフェ、レストランなど空いている時間で作業ができるので手間と時間を節約できる最高の機能と言えます。
詳細については、「モバイルアプリ版広告マネージャの新機能「クリエイティブツール」」こちらのfacebook businessのページで確認いただけます。
トレンド4.モバイル動画広告で効果的なストーリー
出典 : https://ja-jp.facebook.com/business/news/storytelling-with-mobile-video/
インターネットは、スマホなどのモバイルフィールドが登場してからコンテンツの消費形態は大きく変わりました。
そんなモバイルフィールドでは、コンテンツをスライドさせて数秒単位でページをスクロールさせる方が多いことから、Facebookでは、長さ15秒未満の短い動画を使った広告を掲載できるように機能を追加。
これにより、より長い動画を使った場合に比べて優れたパフォーマンスを上げることに成功。
顧客に提供できる価値、クライマックス、コールトゥアクションを強調しながら、エンゲージメントを促すことができるストーリー構成をもったモバイル動画広告が利用可能となりました。
詳細については、「モバイル動画広告で効果的なストーリー構成」こちらのfacebook businessのページで確認いただけます。
トレンド5.AR / VRコンテンツ
出典 : https://www.moguravr.com/facebook-ar-vr-2019/
2014年にFacebookがVRヘッドセットを開発するOculusを買収してから、FacebookのVR事業は大きな変化を見せています。
VRコンテンツはFacebookが積極的に取り組んでいるコンテンツの1つでもあり、ソーシャルVRアプリ「Facebook Spaces」も登場しています。
これはVRの機能を使って仮想空間で離れた場所にいるユーザーが交流できるアプリですが、
VRヘッドセット Oculus RIft とハンドコントローラ Oculus Touchを持っていれば誰でも体験可能です。
最近ではVRも徐々に浸透しつつあり、さらにスマートホンのスペックも飛躍的に向上してきているので、今後VR空間を活用するユーザーも増えてくることでしょう。
最近では、Facebook広告に360度動画を投稿して、没入感の高い体験をユーザーに提供する企業もあります。
また、Facebookの新しいARプラットフォームも注目のトレンドといえます。
ARプラットフォームを用いることで3つの利点を得ることができます。
- 正確な位置
- 3D効果
- オブジェクト認識
正確な位置は、カメラのファインダー内にさまざまな画像を配置できるようになる可能性があり、3D効果には2D写真を使用して3D環境を構築できるようになるといった利点、オブジェクト認識では、ユーザーはリアルタイムのビジュアルを使用して、画像と新しい種類の対話を行うことができるようになるようです。
ARに関しては今後に期待と言えますが、VRを使ったビジネスは今後どんどん世の中に浸透していくのではないかという予想も踏まえると、早期に取りれて置きたいツールと言えます。
旧トレンドもまだまだ使える|Facebookマーケティング
2017年代以前のものでもまだまだFacebookマーケティングとして使える、現在も現役なトレンドと言えるものがあります。
旧トレンド1.ライブ配信での宣伝
Facebookライブ配信は、2016年4月に全てのユーザーに公開されて以来、マーケティングに利用する価値がどんどん増加しています。
「Search Engine Journal found」によると、Facebookの平均ライブエンゲージメントがポストエンゲージメントの平均より178%高いことがわかっているようです。
パブリッシャーとオーディエンスの間のリアルタイムのインタラクションを可能にするこの方法は、成功した理由の大部分と言えるのではないでしょうか。
Facebookライブをマーケティングに最大限に活用する方法としては、
- Facebookのイベントを作成する
- ソーシャルシェアを行う
- まとめの投稿を公開する
これらを行うことで認識をさらに高めるだけでなく、ライブ放送へ見に来るためのアナウンスにもなります。
旧トレンド2.CTAボタンの強化でローカルビジネスに恩恵
2016年10月にCTAボタンが強化されたことで消費者に促せる選択肢が広がりました。
この機能は2019年現在、適用エリアがどんどん拡大し、都心だけでなく地域に密着したローカルビジネスにも役立っています。
出典 : Facebook Business:https://www.facebook.com/business/news/page-call-to-action-updates
スマートホンの普及で消費者はお店の予約や製品購入を携帯電話で済ませる傾向が強くなりました。
この傾向を察知して、FacebookはFacebookページに設置できるCTAボタンの強化を図ります。Facebookが新たに導入した機能は、CTAボタンを使ってダイレクトに予約や注文、購入ができるというもの。
レストランのFacebookページであればメニューを見て注文、ヘアサロンであれば空いている時間帯で好みのサービスを予約という一連の作業をFacebook上で完結できます。
出典 : Facebook Business:https://www.facebook.com/business/news/page-call-to-action-updates
CTAボタンの強化は地方でFacebookページを開設している企業にとても大きな恩恵があります。
多くの消費者が利用しているプラットフォームでホットペッパーのような予約システムが利用可能。
Facebook上で宣伝やレビューをしてもらえれば、アクセス可能圏内の消費者の目にとまることが期待できます。
別のサイトに移動せずFacebookだけでプロセスが完了することは消費者にとってとても魅力的です。
いつも使っているソーシャルメディアで手軽に近くのお店を予約できるとなれば、多くの消費者が利用するのではないでしょうか。
この機能は徐々に展開しているため、一部使用できない種類のCTAボタンがあります。CTAボタンについて詳しく調べるには「Facebookヘルプセンター」こちらを参考にしてください。
旧トレンド3.Facebookのマーケットプレイス
出典 : Facebook Newsroom:https://newsroom.fb.com/news/2016/10/introducing-marketplace-buy-and-sell-with-your-local-community/
2016年10月にFacebookがローンチした「Marketplace」は、2019年でもトレンド候補の1つと言えます。
個人の利用者があらゆる状態のアイテムを出品できるのに対して、ビジネスでは更に幅広く展開することができます。
- Marketplaceリスティングパートナーと連携
- Marketplaceでストアやアイテムを宣伝し、多くの利用者にリーチ可能
- 新品や中古品を無料で展示しカスタマーがFacebook内で購入できるようにする
この機能はビジネスにおいて導入すべきトレンドの1つと言えるのですが、段階的に導入されるシステムでもあるため、利用できないケースもあります。
詳しくは「Facebook business|広告ヘルプセンター」をご確認下さい。
旧トレンド4.Facebook ストーリーズ
2017年3月、SnapchatやInstagramで人気のあるストーリー機能がFacebookに導入されました。
2019年現在も利用者が多く、今でも現役のトレンド機能の1つと言えます。
出典 : Facebook Newsroom:https://ja.newsroom.fb.com/news/2017/03/more-ways-to-share-with-the-facebook-camera/
既にご存知の方も多いと思いますが、簡単に説明すると、ストーリー機能とは24時間で自動消滅するコンテンツのこと。
Facebookアプリの上部に表示されていて、誰かがストーリーを更新するとすぐに分かるようになっています。
見たいストーリーをタップするとコンテンツがスライドショー形式で表示されます。
Facebookストーリーはカメラを使った機能が豊富なことも特徴で、ストーリー機能を使った宣伝を取り入れている企業も多く存在します。
旧トレンド5.チャットボット
2016年から継続してチャットボットへの期待が高まり、2017年にはさらなる強化がされ、2019年現在も日々進化し続けるこの機能も現役のトレンドと言えます。
1つのサイトでプロセスが完結しないとユーザーの離脱率が高くなることから、チャットボットを活用して消費者にぴったりな製品を提案。メッセンジャー内で支払処理までができるところまで進化を遂げています。
しかしメッセンジャーボットに支払処理機能が追加されれば、ユーザーはボット内で製品の選択から購入まで可能に。
プロセスの途中で別サイトに移動してユーザーが離脱する確率を軽減できます。
チャットボットは徐々に活用を検討している企業が増えている段階なので、今後さらなる機能の強化が期待できます。
各ソーシャルメディアが全体的にショッピング機能を強化しているので、メッセンジャーボットを使った販売のチャンスが拡大されそうです。
Facebookによると、Messengerには毎月10万のアクティブボットがあり、ブランドと顧客を即座につなげているようです。
カスタマーサービスは依然としてチャットボットの主要な分野であり、基本的な質問や問題に対処し、販売を促進するための自動対話をも提供しています。
まとめ:Facebookマーケティング10のトレンド
Facebookは2019年に入っても日々進化を遂げています。
ビジネス面で役立つ新機能の追加や旧機能の仕様改善などでどんどん使いやすくそして利益を生み出しやすい状態を作り上げています。
今後も新しい情報が入り次第、当サイトで情報を共有していきますが、2019年現在はこのトレンドを抑えておけば利益の向上に役立つはずです。
また、冒頭でも説明した「インスタグラム企業アカウントの作成・開設方法から活用成功事例」こちらの記事も合わせて確認してみてください。