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企業とソーシャルメディアを使ったマーケティング
FacebookやTwitter、Instagram、LINEなどのソーシャルメディア(SNS)は利用者数がとても多く、消費者のニーズなど様々な情報を得られるツールとなっています。
このSNSから得られる情報を元に企業は販路開拓やブランディングなど先進的な取り組みを行っていますが、マーケティングに活用し成功している企業もあります。
ですが人財や体制が整わず積極的に活用している企業は一部にとどまっているのが現状です。
うまくマーケティングに活用し成功している企業の実態はどのようなものなのでしょうか?
今回はSNSマーケティングの成功の事例をご紹介していきます。ぜひ成功の例を参考にして自社のマーケティングにも取り入れてみましょう。
ソーシャルメディアでマーケティングする利点
SNSを利用することで低コストでのユーザーへ情報提供やユーザーの要望を把握、ユーザーとのコミュニケーションといったマーケティングが可能です。
ソーシャルメディアを活用している消費者からの反応は販売、商品開発、海外展開など、事業活動関連に大きな影響を与えています。
しかし、利用するSNSのタイプによってユーザー層が若干異なるため複数のSNSを同時に利用することで最大限の効果を発揮します。
以前よりもユーザーとの距離が近くなり、より親近感を抱けるためより親密な関係を築ける可能性を持っているのも事実です。
インスタグラムやツイッター、フェイスブックではいいね!の数が多ければ多い程ユーザーからの注目を集めている証拠となります。
2017年にはインスタグラムが大流行するなど新たなSNS活用法が開拓できます。
SNSアカウントは沢山のユーザーの目に入り、企業の顔となるためその扱いはとても重要なのです。
不用意に意味のない連投、不快なコメントなどは炎上の原因となりブランドイメージを失墜される原因となります。
しっかりとソーシャルメディアのメリットとデメリットを把握したうえで運用することで効率よくイメージアップを図ることができます。
ソーシャルメディア活用法
では、一体どのようにSNSを活用しているのか気になるところですよね。
企業が利用しているSNSは主にFace book、Twitter、Instagram、LINE、Youtube、mixiの6種類です。
しかし、こういったコンテンツの活用は十分ではないというデータが総務省の通信利用動向調査によって出ており、活用している企業は平成26年度末で回答企業の18%に留まっています。
SNS活用が伸び悩む背景には人財不足や手法がわからない、心理的なハードルがあると考えられています。
普段なんとなく利用している人も多いSNSですがSNSを利用している企業がどのような工夫をしているのか意識してみたことはありますか?
SNSはただ単にファンを獲得すればいいものではなく、ユーザーの販売意欲を煽ったり共感を得られるような施策が必要になります。
無料で宣伝できる分業種や扱う製品、サービスによってその工夫は変えなければいけません。
利用するSNSはTwitterが主流でしたが、長文を投稿できたり画像や動画を投稿できるFace book、流行感度の高いユーザーが多いインスタグラム、ユーザーに直接最新情報を発信できるLINEなどその手法は様々です。
次は実際にSNSマーケティングの事例とコツを見ていきましょう。
ハーゲンダッツジャパンの復活総選挙
ハーゲンダッツでは「あのフレーバーをもう一度!フレーバー復活総選挙」というコンセプトで過去に販売されたフレーバーの中でも好評だった24種類の中からもう一度食べたい!と思うフレーバーに投票してもらいます。
各SNSアカウント(Facebook、Twitter、mixi)から一日1回投票ができ、ランキングの1位に決定した人気フレーバーに投票した人の中から抽選で1,000名に1位のフレーバー(ミニカップ12個入りセット)をプレゼントするという企画を行いました。
中間発表まではそれぞれの得票数を公開し、その後は非公開にすることで話題性と注目度を高める工夫をしていました。
このキャンペーンは投票した人にのみ当選するという仕組みなのでハーゲンダッツのSNSアカウントを知ってもらう良い施策だったのではないでしょうか。
このキャンペーンでの投票数は合計16万票を超えるという大人気の企画となりました。
コカコーラにケンカを売ったペプシのCM
ライバル企業の商品と自社の商品を比べるという業界のタブーを犯したペプシのテレビCMに衝撃を受けた人も多いのではないでしょうか。
記者会見の会場のスクリーンにペプシNEXZEROとコカ・コーラゼロと大きく映し出され、壇上にいる女性が「ペプシ!」と商品名を言うとペプシ陣営が大喜びし、スクリーンには「ペプシ61%、コカ・コーラ31%」という円グラフが映し出されるCMです。
このCMは見ていた人たちはその衝撃に度肝を抜かれてその面白さとタブーを犯した緊張感はSNSで拡散されました。
一応小さく「調査をもとにしたCM上の演出です」との注意書きがありますが、本当にこのようなCMを流しても大丈夫なのか?と議論にも発展しました。
景品表示法のギリギリを攻めたペプシのCMは結果的にCMの効果以上の効果をSNSによって発揮したのです。
でもこんなCMは違法じゃないか?と思われる方のためにご説明しますと景品表示法では、「自社の商品の内容や取引の条件について、競業他社の商品よりも著しく優れている、有利である、と誤解されるような表示」は「不当な表示」という扱いで禁止をしています。
この規制を緩めているのが1987年から公表されている「比較広告に関するガイドライン」一覧です。
- 比較広告で主張する内容が客観的に実証されていること
- 実証されている数値や事実を正確かつ適正に引用すること
- 比較の方法が公正であること
この3つの条件を満たすことで比較広告は合法となるのです。
あまり迂闊に真似できない上級者向けの手法ですがとてもインパクトのある広告なのは間違いありませんね。
一日のツイート数で世界記録を狙うポッキー
Twitterで多くの人が一日に「ポッキー」を含めたつぶやきを行った総数で世界記録を狙おう!という企画がありました。
これは11月11日はポッキー&プリッツの日と日本記念日協会の認定を受けたことがきっかけとなり実現した企画です。
2013年11月11日には200万件のツイートを目標にスタートした企画でしたがその後日付変更まで行われたツイート総数は目標を大きく上回り3,710,044ツイートとなりました。
そして目的を達成し、「24時間に最もツイートされたブランド」として世界記録を樹立し、様々なニュースメディアで取り上げられ多数の検索がありました。
Twitterを通してユーザーとの距離を縮められますし購買意欲も煽る、さらに世界記録まで作ってしまう策略にはあっぱれとしか言えませんね。
さらにメディアに取り上げてもらうことで広告費のかからない宣伝となるので最強のコストパフォーマンスといっても過言ではないでしょう。
この記録以外にもプリッツをターゲットにした企画も行っています。
ポッキー&プリッツの日なのにポッキーばかり注目されてプリッツは!?と言ったプリッツ目線でツイートをする公式アカウント。
「私、プリッツにとって、一年で一番つらい日のはじまりです。」などのネガティブなメッセージと思わずフォローしたくなる面白さがウケて話題になりました。
ポッキーだけでなくプリッツを売る工夫も忘れないところがさすがと言えますね。
はなまるうどんのエイプリルフールネタ!
エイプリルフールと言えば嘘をついても許される日で有名ですよね。
近年企業のサイトでエイプリルフールネタで面白さを競うような現象が起きています。
中でもインパクトがあったのがはなまるうどんのエイプリルフールネタです。
その内容は深海に棲むダイオウイカを天ぷらにして売り出しますよ!というものでした。
当時は深海に生息しているダイオウイカが漁師の仕掛けた網に引っかかり捕獲されたり海岸へ打ち上げられるといったニュースで話題となっていました。
まさに実現しそうなウソにSNS上で話題となりTwitterのトレンドにも入り公式サイトへのアクセス数が通常時と比べて約24倍になりました。
このはなまるうどんの施策は当時注目されていたダイオウイカを利用したことがポイントと言えるでしょう。
結果はとても話題になったエイプリルフールネタですが、いつか実現してもらいたいものですね。
SNS活用の天才!?無印良品のSNS活用方法
無印良品と言えばファミリーマートでもアイテムを売っているやり手です。
この無印良品はSNSを活用した戦略を多く出しており、そのやり方はあっと驚くようなものばかりです。
一番最初に無印良品が行ったSNSの使用法はTwitterでの「タイムセールなう」です。
ある程度のフォロワー数になったところでTwitterに貼ったリンクからしか入れないタイムセールサイトをオープンしたのです。
まさにTwitter中心のリアルタイムでのセールにユーザーは新鮮味を感じたに違いありません。
結果として数十万円の売上を残す結果となり、このチャレンジは大評判に終わりました。
さらにSNSでクーポンを配ることで店舗へ足を運んでもらい、多くの商品を買ってもらうという戦略も始めました。
SNSでクーポンを配ることでSNSを活用して売り上げがどれくらい上がったのかが可視化されるのでとても良いデータが取れるのです。
無印良品のSNSではこういった取り組み以外にも無印良品のオススメ商品を紹介しています。
こういうものを売りたい!と思ってもユーザーからの共感を得られないと売れないものです。
そこでSNS映えするようなお店の内装作りや商品紹介コラムに力を入れています。
実際に無印良品ではInstagram、Twitter、Face book、LINEでは綺麗に飾られた店内、思わず買ってみたくなるような商品の写真などが掲載されています。
さらに商品説明は日本語と英語が併記されていたりハッシュタグを利用したりグローバルなSNSの特徴を分析し、上手く利用しています。
さらにアプリにも互換性を持たせた機能がありオススメの商品が一目でわかるようになっています。
こういう細かい心遣いが無印良品が成果を上げている理由と言えますね。
SNSマーケティングまとめ
いかがでしたか?
今回の記事ではSNSを使った企業の事例についてご紹介しました。
企業がSNSを活用することでユーザーに拡散してもらい、宣伝費用が掛からずにバズを仕掛けることができます。
SNS限定キャンペーンなどのプロモーションはとても効果的で面白い企画であれば爆発的な広がりを見せます。
プロモーション方法を模索している企業は多く、思わぬものがヒットする可能性もあります。
SNSを活用する際はしっかりとメリットとデメリットを把握したうえで利用しましょう。
2016年に経済産業省が公表している資料「企業のソーシャルメディア活用に関する調査報告書」も大変参考となるためぜひこちらのページもご覧になってください。
SNSは役立つ情報を知る手段として現在は欠かせない存在となっています。
簡単にスマホのアプリでチェックができ、最新情報を知れるので若年層を中心に利用者数が伸びる理由もわかります。